脳梗塞を発症したあと、手や足が動かしにくくなったり、歩くときに足が出にくくなったりすることがあります。退院後も「思うように手足を動かせない」「着替えや家事が以前より難しい」と感じる方もいるのではないでしょうか。
脳梗塞後の麻痺に対するリハビリでは、身体の動きを確認するだけでなく、日常生活で困っていることや、これからできるようになりたいことを踏まえて練習内容を考えることが大切です。
脳梗塞後の麻痺とは?
脳梗塞は、脳の血管が詰まり、脳の一部に十分な血液が届かなくなる病気です。影響を受けた脳の部位などによって、手足の動かしにくさ、感覚の変化、バランスの取りにくさなどが生じることがあります。
麻痺の現れ方や程度は人によって異なります。腕や手の動きが難しい方もいれば、足の運びや歩行に影響が出る方もいます。また、動作そのものはできても、疲れやすさやバランスの不安定さによって日常生活で困る場合もあります。
そのため、同じ脳梗塞後の麻痺であっても、すべての方に同じリハビリが適しているわけではありません。
麻痺があると日常生活で何に困りやすい?
手足の動かしにくさは、日常生活のさまざまな場面に影響します。例えば、次のような困りごとがあります。
- 歩くときに足が出にくい、つまずきやすい
- 立ち上がりや方向転換が不安定になる
- 服の着脱やボタンを留める動作が難しい
- 食器を持つ、物をつかむといった動作がしにくい
- 家事や外出に時間がかかるようになる
- 転倒への不安から活動する機会が減る
また、本人が「できる」と感じている動作でも、疲れてくると難しくなったり、周囲の環境によって安全性が変わったりすることがあります。そのため、動作の可否だけでなく、どのような条件で行えるのかも確認することが大切です。
脳梗塞後の麻痺に対するリハビリで大切なこと
リハビリでは、現在の身体の状態や生活上の困りごとを確認し、本人に合った目標を考えます。
例えば、足の動かしにくさがある方では、立ち上がりやバランス、歩行などを確認します。手の動かしにくさがある方では、腕や手の動きに加えて、食事や着替えなど、実際の生活で必要な動作に目を向けます。
さらに、本人がどのような生活を送りたいかも大切な視点です。「自分でトイレまで移動したい」「食事の準備を手伝いたい」「家族と外出したい」など、目標によって取り組む内容は変わります。
一方で、麻痺の程度や関節の状態、疲労、痛みなどによって、適した練習方法は異なります。自己流で無理に動かそうとせず、必要に応じて医師や理学療法士、作業療法士などの専門職に相談しましょう。
自宅でリハビリを続けるときの注意点
退院後は、病院とは異なる環境で生活することになります。自宅には段差や家具、狭い通路などがあり、病院では問題なくできていた動作が難しくなる場合もあります。
そのため、自宅でリハビリを行う際は、本人の身体の状態だけでなく、手すりの位置や家具の配置、移動する経路なども確認することが大切です。
また、疲労が強いときや体調が普段と違うときは、無理に練習を続けないようにしましょう。新たに麻痺が強くなる、言葉が出にくい、顔の片側が下がるなどの症状が突然現れた場合は、リハビリを続けず、直ちに救急要請をしてください。
退院後に利用できるリハビリの選択肢
退院後のリハビリには、医療保険や介護保険によるサービスのほか、自宅へ専門職が訪問するサービスなどがあります。利用できる制度や内容は、身体の状態や認定状況、主治医の判断などによって異なります。
訪問リハビリでは、実際の生活環境を確認しながら、歩行や立ち上がり、日常生活動作などの練習を検討できます。自宅での動き方や、生活の中で感じている困りごとを相談しやすい点も特徴です。
さらに、保険サービスとは別に、自費訪問リハビリという選択肢もあります。くらしサポートA&Aでは、ご本人の希望や生活上の目標に合わせて、自宅や施設でのリハビリを検討できます。
ただし、自費サービスがすべての方に必要なわけではありません。まずは現在利用しているサービスや主治医・担当専門職への相談も含めて、自分に合った方法を考えることが大切です。
ご本人とご家族だけで抱え込まないために
脳梗塞後の麻痺によって、これまで当たり前にできていた動作が難しくなると、ご本人もご家族も戸惑うことがあります。
そのようなときは、「何ができなくなったか」だけでなく、「どの動作ならできるか」「どんな場面で困るか」を整理してみましょう。具体的な困りごとを伝えることで、相談先でも生活に合った支援を検討しやすくなります。
また、本人だけで頑張ろうとせず、家族や医療・介護の専門職と情報を共有することも重要です。無理なく続けられる方法を探しながら、日々の生活を整えていきましょう。
脳梗塞後のリハビリについて相談したい方へ
麻痺による動かしにくさや、退院後の生活に不安がある場合は、身体の状態と生活上の目標の両方を考えることが大切です。
くらしサポートA&Aでは、自費訪問リハビリを通じて、ご自宅や施設での生活に合わせたリハビリをサポートしています。退院後の動作や歩行に不安がある方、ご家族の生活を支えたい方は、お気軽にご相談ください。